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実験機器紹介-マイクロピペット





マイクロピペットは微量の液体を測り採る器具です。
授業で実験を行ったことがある方なら、触ったことがあるのではないでしょうか?
ピストンを上下することにより、空気を出し入れして液体を計量します。
ダイヤルで空気の量を細かく調節できるので、測り採る液体の量も細かく調整することができます。
測り採る液体の質や、量によって使うチップと本体の計量範囲を選ぶ必要があります。

教育関係者・民間企業の研究開発関係の方に多くご愛好いただいている商品です。
1度購入されると、それから違う容量の同商品を購入いただいたり、
汎用のピペットのチップを継続的に購入いただいています。



マイクロピペット Q&A

マイクロピペットは精密機器ですので、誤った使い方をすると正しい結果を得ることができません。
ここでは、よくあるマイクロピペットの使い方の疑問とその答えを調べました。



■Q
 マイクロピペットから液体を出すときって中央に出せばいいの?
■A 測り採った液体を排出する時は、排出側の容器の壁などにチップ先端をつけながら排出すると
   チップの中に液体が残りにくくなります。



■Q
 新しいチップでいきなり測り採っていいの?
■A 液体を測り採る前に、一度液体を吸引・排出してチップに液をなじませてから測り採った方がいいです。
  なぜかというと、液体を排出してもチップの中にはどうしても液体が残ってしまいます。
  新しいチップでいきなり測り採ると、チップの中に残った液体分、測定量が減ってしまいます。



■Q
 どんな液体でも吸引する時は同じスピードでいいの?
■A さらっとした液は勢いよく吸い込みやすく、本体に液体が吸引されてしまう危険性が高いので、注意してゆっくりと吸引します。
  粘度の高い液体に対しても同じことが起こりやすいので注意して下さい。



■Q
 測り採るとき、ピペッターの角度はどんな角度でも測り採れますか?
■A 吸い込み時には本体を垂直にしないと、正しい測量ができません。吸い込み時に角度が付いていると測定量が増減してしまいます。



■Q
 粘度が高い液体を吸引する時に内部に液が入ってしまいます。
■A 水以外の粘度の高い液体を普通のマイクロピペットで測り採る時はプッシュボタンを水よりもゆっくりと戻す必要があります。
  水も含めて吸引するためには、適切な速度で指をプッシュボタンから徐々に離さないと正確に液を計量することが出来ません。



■Q
 100μLを計測するのに、「10-100μLを計測できるマイクロピペット」と、「100-1000μLを計測できるマイクロピペット」では、どちらの方が正確ですか?
■A 微量だとほんのわずかの絶対誤差でも相対誤差は大きくなるので、一般に容量が大きい方が誤差は小さくなります。



■Q チップはどのようにして保管すればいいですか?
■A 浮遊、落下するホコリ、カビ、細菌などで汚染されないように密閉できる容器に入れて保管するのをお勧めします。
 容器に入れていても開けっぱなしにしていたら無意味なので、取り出すときは汚染されないようにできるだけ素早く蓋をしてください。





マイクロピペットの誤差はどのくらい?

液体の体積を測りとる実験機器ということで、安いと計量の値に誤差が出るんじゃないの?
と、どれほどの精度か気になると思います。





なので、200-1000mlのピペットで検証してみたいと思います。



測りとる液体は水ですので1ml=1gとなります。
ちなみに測量に使用している秤は、



弊社で販売している「PPLS 精密天秤 ジュエリースケール 0.001g~50g TR-SC50」です。
0.001g単位で重量を測れる高性能な秤で、
数値も安定しやすく、細かいものを測るのにとても役立ちます





まずは下限値の200mlにセットし、水を吸い取ります。



吸い取った水を測ってみると、1回目は「0.205g」2回目は「0.207g」誤差は2.5%です。



次に上限値の1000mlにセットして、水を吸い取ります。



吸い取った水を測ってみると、1回目は「1.013g」2回目は「1.012g」誤差は1.3%です。




どうでしょうか?
マイクロピペットの精度がとても高いことを分かって頂けたと思います。

もしも、使用しているうちに誤差が生じてきても、
弊社販売のマイクロピペットは自分で簡易的な校正を行うことができます。



もちろん、メンテナンスや内部に異物が入ってきてしまった場合に、
マイクロピペット本体を分解することもできます。

これらの簡易的な校正やメンテナンスをするための分解方法は、
弊社オリジナルマニュアルとして商品に付属していますのでご安心ください。








弊社取扱のマイクロピペットは容量の違いで10種類あります。
マイクロピペットとそれに対応するピペットチップの色及び容量の表です。
先端径が共通するピペットの確認にご利用ください

 ピペットの容量  対応チップとチップ容量  商品カタログへのリンク
 0.1~2.5μl  白10μl  WEBSHOP
 0.5~10μl  白10μl  WEBSHOP
 2~20μl  黄200μl  WEBSHOP
 5~50μl  黄200μl  WEBSHOP
 10~100μl  黄200μl  WEBSHOP
 20~200μl  黄200μl  WEBSHOP
 50~200μl  黄200μl  WEBSHOP
 100~1000μl  青1000μl  WEBSHOP
 200~1000μl  青1000μl  WEBSHOP
 1000~5000μl  白5000μl  WEBSHOP


マイクロピペットに対応するピペットチップは容量ごとに4種類あります。
さらに、このピペットチップは、121度でオートクレーブ可能です。


 ピペットチップの容量  販売形態  商品カタログへのリンク
 白10μl  箱(96本入り)2個セット
袋(1000本入り)
WEBSHOP
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 黄200μl  箱(96本入り)2個セット
袋(1000本入り) 
WEBSHOP
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 青1000μl   箱(60本入り)2個セット
袋(500本入り)
 WEBSHOP
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 白5000μl  箱(28本入り)
袋(150本入り)
 WEBSHOP
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